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塾長コラム

自叙伝3(大学受験勉強)
自叙伝

20歳。

人生初の本格的な勉強が始まった。

呉服屋のおっちゃんは

「家だと勉強できないから毎日来い」といって

使っていない部屋を勉強部屋として用意してくれた。

 

私の1日のスケジュールだ。

10:00~12:00  勉強

12:00~13:00  帰宅し昼食

13:00~15:00  勉強

15:00~15:30  休憩

15:30~17:30  勉強

17:30~19:00  帰宅し夕食,風呂

19:00~21:00  勉強

21:00~21:30  休憩

21:30~23:30  勉強

 

ゲーム喫茶時代は,開店時間が17時ということもあって

毎日起きるのは夕方の16時くらい

寝るのは日が昇ってからだった。

つまり私は昼夜逆転型の生活を何年間もやっていたのだ。

 

そんな私ですら,上に書いたスケジュールに完全に切り替えた。

もちろん最初は辛かった。

しかし,どんなに眠くても,朝10時には必ず呉服屋に行くようにした。

午前中は漢字の勉強だけやって寝るということもあったが,

とにかく勉強のリズムを身体に染み込ませることは意識した。

1ヶ月も経つ頃には,朝起きて夜寝るという当たり前のリズムに慣れた。

 

1日の勉強時間を合計すると,10時間になる。

このペースを私はきっちり守った。

私にとって,人生で初めて本格的な勉強だったが

きちんとそれなりに時間をかけて勉強したのだ。

 

フジゼミには,私のように高校中退,中卒の子も多く来る。

残念なことに,「難関大学を本気で目指します!」と豪語しておきながら,

昼過ぎに来て少し勉強するだけで終わり

なにかあるとすぐ休むという子もいる。

 

「オレですら1日10時間は勉強したんだぜ

君らの言う本気ってそんなものかい???」

と言いたくなることがある。

 

もう一点。

受験勉強というのはおそらく誰にとっても面白くなく辛いものだ。

だが,私は途中で辞めようとか他の道へ行こうなんて思ったことは一度もない。

 

それまでの日当いくらの現場作業員とか

将来の見えない不安定な仕事に比べ

大学へ行くことでどれだけ選択肢が増えることか

それを考えただけでワクワクした。

つまり,私にとっては大学に行くのが当然のことであり,

その前段階となる受験勉強なんて「突破して当たり前」のことだったのだ。

だから途中で放り出すなんて,私の選択肢には1ミリもなかった。

それだけ精神的に大人になった時期に始めたのが良かったのかもしれない。

 

さて,実際の勉強内容について。

おっちゃんからは英語だけを教わった。

テーブルに向かい合って座り,おっちゃんが口に出すことを

ひたすらノートに書いていくという形で教わった。

英語の参考書には,1つの項目に対して1~3の例文が文掲載されているが

その数倍,つまり1つの項目について10以上の例文を書いていった。

これを中1のThis is a pen.から大学受験レベルまで全範囲をやった。

終わる頃には積み重ねると50センチくらいのボリュームになった。

 

最初の3ヶ月はひたすら中学英文法。

初めて英語の長文を読んだ時(といっても中2レベル)は

「英文が読めるじゃん」とひたすら感動した。

 

6月からは高校英文法と長文。

長文は,

与えられた課題を自分で単語を調べて訳す→おっちゃんと読み合わせ

その後はひたすら音読,黙読による反復学習で語彙力を強化。

ひとつの英文を50回以上読んだと思う。

いくつかの英文は20年経ったいまでも暗唱できる。

 

国語。

おっちゃんには「小学4年レベル」からやり直すよう指示された。

懐かしの「漢字ドリル」と「文章題ドリル」でコツコツと勉強。

高校レベルに入り現代文が難しくなってくると,

解説を片手に

「なぜこの解答になるのか」

「なぜ自分の解答だと間違いなのか」

を納得いくまで徹底的に考え抜いた。

1問を考えるのに2日かけたこともある。

 

選択科目は姉のススメで数学にした。

青山学院大に通っていた姉曰く,

「英語は0点の自信があるけど数学は100点の自信がある。だから合格した」

そうだ。

 

数学は独学では無理なので,

マンツーマンでゼロから教えてくれるところに1回3時間×週1日通って学んだ。

週1日しか先生に会うことがないので,

問題を解いていて分からないところは自力で解決するしかなかった。

参考書で調べまくり,どうしても分からないところは姉にFAXで教わった。

そうやって自分で考えたことで数学的思考が身についたのか不明だが

秋には数学が得意科目になっていた。

 

11月の後半になった。(勉強開始から9ヶ月)

呉服屋でいつものように数学の問題を解いていたら,

おっちゃんがその問題集やノートを見て

「おまえ,数学がここまでに到達してるなら

今年ひょっとしてひょっとするかもしれんぞ」

と言ってきた。

 

勉強を始める前に「2年かかる」と言われていたので

私も当然それを当たり前と思っていた。

それが,「今年受かるかもしれない」

と言われ,がぜんやる気になった。

 

数学が得意といっても,「数学Ⅰ」の範囲しか習っていない。

(今でいう数1Aだと考えてください)

大学に行くなら絶対東京と決めていたので,

東京にある大学で数1だけで受験できるところを調べ

法政大学,國學院大学,東海大学が候補になった。

 

受験結果

× 法政大学法学部

× 法政大学社会学部

○ 國學院大学経済学部

○ 國學院大学法学部

○ 東海大学法学部

○ 東海大学政治経済学部

○ 東海大学教養学部

 

もともと2年を想定していたので

一度も模試を受けたことはないし

古文漢文は全く手つかずだった。

模試を受けなかったのはかえって良かったのかもしれない。

(きっと自信を失くしていたように思う。今の高校生は模試を受けすぎだ)

 

進学先は國學院大学経済学部

2年遅れで大学生になった

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